Activity concept

会社から地域へ!まるごとギャラリー2021の参加作家の皆さんにインタビュー

美術作家 巾崎知佳さん

巾崎さんのアトリエでお話を伺いました。

普段はどのような活動をしていますか?

今までは石を使って立体作品を作ることが多かったです。最近は他の素材を使うようになってきました。この4月から仕事が変わり、ライフスタイルが変化したことがきっかけです。
今はアクリルや樹脂粘土を使いながら展示の場に合わせた作品を作ることを楽しんでいます。実験と素材の可能性を探す時間ととらえていて、ライフスタイルの変化が表現に関わってきていると感じますね。

作品のコンセプトについて教えてください。

生命感や生きているというエネルギーを作り出したいです。それが見る人にも伝わったらその人にも元気を伝えられるかなと意識して制作をしています。
具体的には植物や生き物を観察してそこに生命感を感じた形、例えば花などを参考にします。そしてそこから水や海、光などの形のないものにイメージを広げ、その中に感じられるエネルギーをテーマに制作しています。

この展覧会では作品の材料に廃材を利用します。それについての感想を教えてください。

展示の候補場所を見たとき、どういう作品を作りたいかなと想像を膨らませました。そして協力してくださる企業からいただいた廃材を見てどういうものを作るか考えていきました。今回の展示では、場所や作品の素材となる廃材から発想をしていく手法をとっています。
実際にこう使われていたものだよ、と聞きながら謎のパーツを見て、何に見えるだろう?など発想を広げていけることが新鮮に思いました。廃材を見るのは楽しいですね。
プランを考えている時は色も一緒にイメージしています。イメージを固めるため、水色や黄色など自分の中でこういうイメージというのを色に置き換えてスケッチしています。
特に山陽印刷さんの廃材のペンキ缶の色が印象的で、それが映えるようにしたいと思っています。

コロナ禍での展示についてどう考えていますか?

ギャラリーで行う展示では、お客様に来てもらうためのお知らせを渡しにくいと感じています。多くの人に見ていただきたいですが、人をいっぱい集めることと感染症対策の両立が難しいからです。 けれども、このまるギャラは野外の展示なので鑑賞者同士が距離をとることができます。このコロナ禍において来場しやすい展示形式だなと思いました。

見にきてくれる方にメッセージをお願いします。

この展覧会では、作品に使われている廃材が元々何だったのかなと考える楽しみ方もあります。アーティストによって廃材のどこに興味を惹かれたのかが異なるので、そういう視点でも作品の違いが楽しめると思います。
わかる!と共感できる部分やそこに目をつけるんだ!といった意外な見方がお互いにあるかもと想像するとワクワクします。見にきてくださった人には、何これ!?面白い!!とちょっとでもワクワクしてほしいなと思っています。