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会社から地域へ!まるごとギャラリー2021の参加作家の皆さんにインタビュー

美術作家 大森牧子さん

大森さんが利用されている版画工房でお話を伺いました。

今回の展示には版画を使うそうですが、大森さんが普段描いている絵との違いはありますか?

絵と一緒です。絵の具が銅版に変わっただけです。技法的には絵画と違って絵の具を水で擦った感じは表現できませんが、版画の面白さは重なりです。 私は一枚の版画に複数の版を使います。今回は正方形の版画なので版の向きを変えて、同じ版を回転させて刷ります。絵の具を混ぜるのはパレットではなく、銅版の上に直接絵の具をのせています。版画の技法にはあまりこだわらずいろいろ挑戦しています。

まるギャラ2021は屋外展示です。どのように版画を展示しようと考えていますか?

これが試作です。今は中に版画を入れていますが、周りに貼ってみてもいいかなと思っています。また紙の代わりにキャンバスや山陽印刷さんの廃材の不織布にもやってみてもいいかなと思っています。
複数個作るのでいろいろな見せ方をしようと思っています。今回の展覧会は景色がテーマなので、作品に周りの景色も取り込めるように横に穴をあけることも考えています。しかし雨が溜まってしまう問題があるのでそこをどうクリアするか考え中です。缶の中に直接ペインティングしていくことも考えています。

今回の作品について教えてください。

版画の刷り損じがたくさんあるのでそれを有効利用したら面白いかなと思っています。廃材を扱うこの展覧会のテーマと重なりますし。
私が使っているのは水性インクで、乾くとアクリル絵の具のように耐水性になるので屋外にも耐えることができます。しかし紙自体は屋外では変形してしまうので、これからいろいろ試してみます。紙は光にあたると外で天気がいい時はすごく綺麗に見えるので、そういうところにも注目して見ていただけたらと思っています。