会社まるごとギャラリー２０１５
「記憶」と「記録」展

人はどれくらいの頃からの記憶を持っているのでしょうか。

「覚えておきたい」「とどめておきたい」「伝えたい」ことを、文字で書き、絵に描き、物語にし、歌にして、写真や映像に撮って、私たちは記録してきました。

私が記録した最初のものは、おそらく幼少時代にスケッチブックに描いた家族の絵だと思います。それから、小学生の頃に書いていた日記。宿題でしたので、日々のことを毎日書いて担任の先生とやりとりをしていました。今読み返すと笑ってしまう内容でしたが、当時の様々なことが思い出され、日記というツールが、私の奥底に眠っていた記憶を呼び出す装置となっていました。また、自分の日記を読んでいたら、自分が未来にどうなりたいか、どうしていきたいかも書いてありました。過去の記録は、これからの未来をどう設計していくのか？を考えるきっかけや未来への希望にもなっているのではないか、皆の思いがたくさんつまったものではないかと考え、今回のテーマといたしました。
会社まるごとギャラリーの会場となる企業は、
山陽印刷は、情報を加工し伝達することを業務として今年で創業67年。
山装は様々な変化をしながら建築部材を扱う企業として今年で創業50年。
坪倉興業は主にオートメーション化が難しい手作業でしか扱えない金属加工の業務を行って創業64年です。
各企業の過去の記憶・記録も、思いを馳せながらご覧ください。

今回のテーマ「記憶と記録」展は、作家のそれぞれにテーマの解釈にお任せし、展示構成を試みていきます。

各作家が、どのような解釈で「記憶と記録」をとらえて作品を発表してくれるのかを楽しみにすると同時に「記録と記憶」展をご覧になったみなさんが感じたことが、何かの気づきのきっかけになると嬉しいです。